10月11日のビットコインの動向、連日売り優勢の展開
2023.10.11
10月11日11時時点のビットコイン(BTC)の価格は407万円台で推移している。
前日10日の米国株式市場のダウ平均は134.65ドル高(+0.40%)と続伸。中国が景気刺激策を検討しているとの報道を受けた期待感や金利先高観の後退で買われた。また、アトランタ連銀のボスティック総裁がこれ以上の追加利上げが必要になるとは思わないと再表明し債券利回りが一段と低下すると買いに拍車がかかった。ナスダック総合指数も続伸、終日堅調に推移した米株市場を横目に、本日の日経平均は上昇スタートとなった。その後もプラス圏で堅調な展開となっている。
暗号資産市場全体の時価総額は1兆665億ドル(Coin Market Cap)と前週末から横ばいで推移している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は再度年初来高値を更新して右肩上がりで推移する一方で、主要取引所の出来高は上昇一服感が台頭している(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると51.2%で推移している。
2023年1月から月足で陽線を4か月続けて形成したビットコインだが、5月は陰線を形成。6月に入ってSECのバイナンスやDefi関連銘柄への規制強化を受けて暗号資産市場全体が軟調に推移した一方で、6月後半には米資産運用大手ブラックロックがビットコインETFを申請したことを皮切りに450万円まで急騰した。7月は利食い売りが優勢となり陰線を形成、8月も軟調に推移した。9月に入って買い手優位の状況が続くも、10月現在は上値の重い展開となっている。
本日のビットコインは始値408万円でスタート、その後は売り優勢の展開となっている。イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突によって中東で地政学リスクが高まっているなか、ビットコインは連日下げ幅を広げている。また、米連邦準備理事会(FRB)高官によるハト派的な発言が相次いでいるものの、、本日米国で9月生産者物価指数(PPI)、明日は9月消費者物価指数(CPI)とインフレ指標の発表が控えるなか、積極手に買い進む動きは限定的となっている可能性がある。そのほか、米国の著名投資家で伝説のヘッジファンドマネージャーでもあるポール・チューダー・ジョーンズ氏は10日、CNBCの「Squawk Box」に出演して地政学リスクを受けてビットコイン(BTC)とゴールド(金)を支持していると語ったようだ。