11月15日のイーサリアムの動向、一時32万円まで回復
2023.11.15
11月15日9時時点のイーサリアム(ETH)の価格は30万円で推移している。
前日14日の米国株式市場のダウ平均は489.83ドル高(+1.43%)と大幅続伸。10月消費者信頼感指数(CPI)が予想を下回ったため長期金利低下に連れて買われた。その後、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了観測や来年の利下げ観測が一段と強まり買いに拍車がかかった。金利先高観の後退でハイテク株も買われ、ショートカバーを巻き込み相場をさらに押し上げた。ナスダック総合指数も大幅反発、主要株価指数がそろって上昇した米株市場を受けて、日経平均は416.38円高の33112.31円と続伸して取引を開始した。その後はプラス圏で推移している。
暗号資産市場全体の時価総額は1兆3600億ドル(Coin Market Cap)と前日からやや減少した。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は再度右肩上がりで推移している一方で、主要取引所の出来高は増加に転じている(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると52.0%で推移している。
イーサリアムは、2023年に入ってから右肩上がりで上昇している。6月に入って米証券取引委員会(SEC)のPoS銘柄への規制発言を受けて、イーサリアムも証券性の懸念から一時22万円まで下落したが、その後は22万円から28万円のレンジでもみ合う展開となっている。直近はビットコインの急騰に連れ高となって上昇、さらにブラックロックがイーサリアムの現物ETFの申請準備をしていることが明らかとなり、32万円台まで急伸した。本日は利食い売りが優勢となり一時30万円を割り、軟調な値動きとなっている。
イーサリアムでは「上海」アップグレードが実装されて以降、ステーキングコントラクトにロックアップされているETHとステーキング報酬が出金可能となった。上海アップデートから現時点までのイーサリアム(ETH)のネットステーキング量は、893万ETHで増加しており、出金が578万ETH、入金が1471万ETH(トークンアンロックスより)となっている。前日のネットステーキング量は、2.1万ETHとなっており、出金が9570ETH、入金が3.0万ETHで、新規にステーキングを実施するユーザーが増加に転じてきている。ステーキングのAPRは4.27%で推移。