2月20日のビットコインの動向、780万円付近で推移
2024.02.20
2月20日9時時点のビットコイン(BTC)の価格は780万円付近で推移している。
週明け19日の米国株式市場はプレジデンツデーの祝日のため休場。ヨーロッパ市況では、ロンドン株式市場でFTSE100種総合株価指数は4日続伸。薬大手アストラゼネカの株価が上昇し、指数を押し上げたようだ。一方で、ドイツ株価指数(DAX)は4営業日ぶりに反落し、連日で最高値を更新していたとあって利食い売りが広がったもよう。週明けの米株市場の動向を見極めたい中、日経平均株価は小動きとなっている。
暗号資産市場全体の時価総額は1兆9800億ドル(Coin Market Cap)とやや増加している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は最高値を更新する一方で、主要取引所の出来高は増加に転じている(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると52.9%で推移している。
ビットコインは1月1日に599万円を付けて以降、ビットコイン現物承認への期待感から右肩上がりに推移していた。11日に米証券取引委員会(SEC)が11件全てのビットコイン現物ETFの承認を正式発表すると、価格は707万円まで急騰。ただ、その後は事実売りが広がり軟調に推移、23日には一時572万円まで下落した。
その後値を戻して2月に入ると630万円台でもみ合っていたが、7日以降買い優勢の展開となり、12日にはドル建てで2021年12月ぶりに5万ドルにタッチした。買いの勢いは止まらず、15日には過去最高値を更新し792万円まで上昇した。直近は780万円付近で推移している。8日以降のビットコインETFへの流入は4億ドルから6億ドルとなっており、2月16日までの合計で49億ドルの流入となった。
米最大の暗号資産交換業者コインベースは、2023年10-12月(第4四半期)の個人取引による純収入が前年同期比で60%増加し、前期比で80%増えたと明らかにしている。一方、グーグルでの「ビットコイン」という単語のウェブ検索は、ビットコイン現物ETFの取引が始まった1月前半に急増した後、弱気相場の水準にまで下落しているという。個人投資家がいまだに戻りきっていない可能性が残る中、他方で、主要14の金ETFは今年24億ドルの資金流出を経験したとブルームバーグのアナリストが指摘している。ビットコインETFに移行しているわけではなく米国株へのFOMOとも示唆されているが、金とビットコインは価値の保存手段としての共通点など投資対象として比較されているため、今後2つのETFの動きを確認する必要があろう。
ビットコイン現物ETF承認が決まり重要イベントは通過しており、次の大きなイベントはビットコインの半減期となる。次回の半減期は4月頃に訪れるとされており、報酬は3.125枚に減少する。半減期前後には価格が大きく動く可能性もあるため、引き続き注目が集まりそうだ。