4月14日のイーサリアムの動向、23万円台で推移
2025.04.14

4月14日8時時点のイーサリアム(ETH)の価格は23万円台で推移している。
先週末11日のダウ平均は619.05ドル高の40212.71ドル、ナスダックは337.15pt高の16724.46ptで取引を終了した。中国が対米関税を125%に引き上げるとの発表を受け、米中貿易戦争悪化を警戒。生産者物価指数(PPI)は予想以上に減速したが、短長期のインフレ期待率が急伸したデータを受けた国内債券相場の下落を警戒し、売りに拍車がかかった。その後、政府報道官が会見でトランプ大統領は依然中国との取引を楽観視しているほか、他の交渉は非常に良好に進んでいることを明らかにし、さらに、ボストン連銀のコリンズ総裁が必要であれば市場を安定させる準備があるとの発言を受け、債券売りも一段落したため警戒感が緩和し、買戻しが加速。終盤にかけ上げ幅を拡大し終了した。
米株市場を横目に、4月14日の日経平均は前営業日比420.79円高の34006.37円と大幅反発でスタートした。トランプ大統領の発言を巡って、振らされる状況は依然変わらないものの、中国側は報復関税打ち止め方針を示し、米国側も中国側との取り引きに前向きとの認識を示しており、東京市場でもひとまず過度な警戒感は後退の方向に向かっているようだ。ただ、トランプ米政権の二転三転する政策方針に振り回され、依然として世界景気が冷え込むとの懸念から戻り待ちの売りも出やすく、上値の重い展開となっている。
暗号資産市場全体の時価総額は2.67兆ドル(Coin Market Cap)で推移している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は右肩上がりの推移を継続、主要取引所の出来高はさえない(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると63.5%で推移している。
イーサリアムは、昨年5月下旬に米国でイーサリアムの現物ETF上場申請に関して、証券取引所側がSECから主要な提出書類を更新するよう突然求められていることが報じられると62万円まで急騰したが、7月末から8月初週にかけて全体相場に連れて急落、一時31万円台まで値を下げた。11月以降は暗号資産業界全体が盛り上がり、ビットコインが過去最高値を更新。イーサリアムも連れ高となって上昇したが、最高値62万円まではあと一歩届かなかった。
2025年に入ると軟調な値動きが続いており、直近は23万円台まで下落している。ほかのスマートコントラクトチェーンとの競争に加えて、高いガス代や大口のイーサリアム保有者の投げ売り、著名開発者の離脱など苦戦を強いられている。また、買う材料にも乏しく、引き続き軟調な値動きが続きそうだ。そのほか、英金融大手スタンダードチャータード銀行(SCB)は価格予想に関して、2024年末までであれば8,000ドル(約124万円)、25年末までであれば1.4万ドル(約218万円)がターゲットになるとの見方を示している。