4月16日のイーサリアムの動向、香港でイーサリアム現物ETF承認

2024.04.16

4月16日10時時点のイーサリアム(ETH)の価格は48万円台で推移している。

週明け15日の米国市場のダウ平均は248.13ドル安(-0.65%)と続落。小売売上高が予想を上回り利下げ期待の後退で売りに転じた。長期金利上昇でハイテクも下落。その後、イスラエルがイラン反撃の意向を示唆したため中東情勢の一段の緊迫化を警戒しさらなる売り圧力となり、終盤にかけ下げ幅を拡大した。ナスダック総合指数も大幅続落、主要株価指数がそろって下落した米株市場を横目に、日経平均株価は大幅反落のスタートとなった。

暗号資産市場全体の時価総額は2兆3100億ドル(Coin Market Cap)と前日から減少している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は右肩上がりでの推移が続く中、主要取引所の出来高は反発して上昇傾向にある(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると55.5%で推移している。

イーサリアムは、1月1日に32万円を付けて2024年をスタート。その後、もみ合い展開が続いていたが、米国でビットコイン現物ETFが承認されてビットコインが急騰すると、イーサリアムも連れ高となり39万円まで上げ幅を広げた。3月には60万円に到達して史上最高値を更新した。3月中旬から上げ幅を縮小して52万円付近で推移していたものの、直近は地政学リスクの上昇を横江に50万円を割って一時45万円まで下落した。

イーサリアムでは2023年に「上海」アップグレードが実装されて以降、ステーキングコントラクトにロックアップされているETHとステーキング報酬が出金可能となった。上海アップデートから現時点までのネットステーキング量は1237万ETHと増加、出金が1319万ETH、入金が2556万ETH(トークンアンロックスより)となっている。ステーキングのAPRは3.46%で推移。さらに、イーサリアムは「Dencun」アップグレードが実装され、レイヤー2ソリューションが使用するロールアップ技術の通信効率が大幅に向上した。

香港では前日に、複数の企業が規制当局に申請していた暗号資産(仮想通貨)ETF(上場投資信託)が承認された。ビットコインETFだけでなく、米国で承認されていないイーサリアム現物ETFも含まれている。米SEC(証券取引委員会)のゲンスラー委員長は、過去に「PoS(プルーフ・オブ・ステーク)銘柄は証券とみなされる可能性がある」などと指摘していたが、米国よりも先にイーサリアム現物ETFが承認される事例となった。

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