4月20日のイーサリアムの動向、原因不明の資金流出で投資家心理悪化

2023.04.20

4月20日14時時点のイーサリアム(ETH)の価格は26.3万円水準(Zaif)で推移している。

暗号資産市場全体の時価総額は1兆2149億ドル(Coin Market Cap)と前日からやや減少している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は上昇して最高値を更新する一方、主要取引所の出来高は再度右肩下がりに推移し始めた(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると47.5%となった。

本日のイーサリアムは始値26.9万円台でスタート、その後は売り優勢の展開が続いて軟調に推移している。先週、イーサリアムの「上海」アップグレードが予定通りハードフォークを通じて実装された。2022年のThe Merge以来の大型アップグレードとなり、ステーキングコントラクトにロックアップされているETHとステーキング報酬が出金可能となった。

前日から、デジタルウォレットで原因不明のハッキング被害が続発している情報が拡散されている。イーサリアム仮想マシン(EVM)と互換性のある複数のブロックチェーン上で、これまでに5,000ETH以上の暗号資産やNFT(非代替性トークン)が不正流出したようだ。金融リテラシーの低い層を狙ったフィッシング詐欺ではなく、従来から暗号市資産に投資を行っているクリプトネイティブを含め、多数の被害が報告されている点で懸念が広がっている。MetaMaskは今回の資金流出について「MetaMask固有の脆弱性やセキュリティ上の欠陥を利用した不正プログラムではない」と否定している。現時点でも原因が分かっておらず、投資家心理が悪化している。

上海アップデートから現時点までのイーサリアム(ETH)のネットステーキング量は、63.6万ETHで、出金が129万ETH、入金が65.3ETHとなっている。

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