4月27日のビットコインの動向、上下に揺さぶられる展開

2023.04.27

4月27日11時時点のビットコイン(BTC)の価格は385万円水準(Zaif)で推移している。

前日26日の米国株式市場のダウ平均は228.96ドル安(-0.68%)と続落。予想を上回ったハイテク決算を好感して始まったが、経営難に見舞われている地銀のファースト・リパブリック(FRC)の存続性が一段と危ぶまれ、金融システムの混乱を警戒し売りが加速、ダウ平均は下落に転じた。一方、一部ハイテク企業の良好な決算や利上げ観測の後退でナスダック総合指数はプラス圏を維持。前日のコインベースは2.99%安、マイクロストラテジーは2.94%高となった。

27日の日経平均は75.88円安の28340.59円と続落して取引を開始。今日の東京株式市場は売りが先行した。明日、植田総裁就任後で初となる日銀金融政策決定会合の結果が発表されることに加え、国内大型連休中となる5月2-3日には米連邦公開市場委員会(FOMC)も開催されることから、これら金融イベントを見極めたいとして積極的な買いを見送るムードがある。米市場の取引終了後に1-3月期決算を発表した米メタプラットフォームズの株価が、米市場の時間外取引で上昇していることも東京市場の安心感となったが、寄付き段階では売りが優勢だった。

暗号資産市場全体の時価総額は1兆2046億ドル(Coin Market Cap)と前日からやや増加している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は上昇一服感が台頭する一方、主要取引所の出来高は横ばいで推移している(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると48.1%と再度上昇している。

本日のビットコインは始値396万円台でスタート、その後は売りが優勢となり安値365万円まで下げ幅を広げた。ただ、日本時間朝方にかけて買い戻しが広がり385万円まで値を戻した。経営難に見舞われている地銀のファースト・リパブリック(FRC)の状況を踏まえて金融システム混乱懸念が再燃、安全資産として認識され始めているビットコインへ資金が向かった可能性がある。また、市場の利上げ観測が急速に後退したことがBTC相場の後押しとなっている。ビットコインのドミナンスも上述のように上昇、市場の一部では米国株と連動していない点をポジティブにとらえる意見も存在している。

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