5月1日のビットコインの動向、大型連休控えて軟調推移

2023.05.01

5月1日14時時点のビットコイン(BTC)の価格は390万円水準(Zaif)で推移している。

前週末4月28日の米国株式市場のダウ平均は272ドル高(+0.80%)と続伸。PCEコア価格や雇用コスト指数が根強いインフレを示唆したため金利高を警戒。ただ、消費が堅調で景気後退懸念が緩和し、地銀セクターが全般的に強く金融システム全体への波及懸念も後退し相場を押し上げた。良好な主要企業決算や長期金利の低下で安心感も広がり、終盤にかけて上げ幅を拡大した。ナスダック総合指数も続伸、5月1日の日経平均は3営業日続伸でスタート。その後は上値の重い展開となっている。前日のコインベースは0.70%安、マイクロストラテジーは3.06%高となった。

暗号資産市場全体の時価総額は1兆1808億ドル(Coin Market Cap)と前週末からやや減少している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)が右肩下がりに下落する一方で、主要取引所の出来高は増加している(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると48.3%で推移している。

4月のビットコインは陽線を形成、2023年1月から陽線を4か月続けて形成した。経営難に見舞われている米地銀の状況を踏まえて既存金融不安が再燃、安全資産として認識され始めているビットコインへ資金が向かっている。また、市場の利上げ観測が後退している点もBTC相場の後押しとなっている。直近では、米主要株価指数と逆相関となっており、ポジティブにとらえる意見も散見されている。

本日のビットコインは始値400万円台でスタート、その後は売りが優勢となり安値389万円まで下げ幅を広げた。今週は国内がゴールデンウイークの大型連休となるなか、5月2日から3日にFOMC、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の記者会見、3日は米供給管理協会(ISM)の4月非製造業(サービス業)景気指数などの経済指標、5日は米雇用統計の発表を控えている。重要イベントが目白押しのため、ポジションを整理している可能性があろう。さて、出だしはやや軟調となったものの、5月も月足で陽線を形成できるか注目しておきたいところだ。

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