5月7日のイーサリアムの動向、47万円台で推移
2024.05.07
5月7日10時時点のイーサリアム(ETH)の価格は47万円台で推移している。
国内連休中の米国市場のダウ平均は大幅に上昇。先週発表された4月雇用統計や連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けた年内の利下げ期待が買い材料となった。また、長期金利の低下や半導体のエヌビディア株が再び900ドル台を回復しハイテクを押し上げ、相場は連日堅調に推移した。ナスダック総合指数も連日上昇、主要株価指数がそろって堅調に推移した米株市場を横目に、日経平均は堅調な展開となっている。
暗号資産市場全体の時価総額は2兆3500億ドル(Coin Market Cap)と前週末から増加している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は右肩上がりでの推移が続く中、主要取引所の出来高は増加に転じている(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると54.9%で推移している。
イーサリアムは、1月1日に32万円を付けて2024年をスタート。その後、米国でビットコイン現物ETFが承認されてビットコインが急騰すると、イーサリアムも連れ高となり39万円まで上げ幅を広げた。3月には60万円に到達して史上最高値を更新した。ただ、3月中旬から上げ幅を縮小して、直近は過熱感から50万円を割って一時44万円まで下落した。
イーサリアムでは2023年に「上海」アップグレードが実装されて以降、ステーキングコントラクトにロックアップされているETHとステーキング報酬が出金可能となった。上海アップデートから現時点までのネットステーキング量は1240万ETHと増加、出金が1379万ETH、入金が2619万ETH(トークンアンロックスより)となっている。ステーキングのAPRは3.23%で推移。さらに、イーサリアムは「Dencun」アップグレードが実装され、レイヤー2ソリューションが使用するロールアップ技術の通信効率が大幅に向上した。
香港では、複数の企業が規制当局に申請していた暗号資産(仮想通貨)ETF(上場投資信託)が承認された。米国で承認されていないイーサリアム現物ETFも含まれているが、資金の流入は限定的となっている。ビットコインを大量保有するマイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長は、「イーサリアムは有価証券に該当する」と主張し、現物ETFは承認されないだろうとの見解を示したようだ。