6月14日のトロンの動向、10円台に復帰
2023.06.14
6月14日13時時点のトロン(TRX)の価格は10円水準(Zaif)で推移している。
前日13日の米国株式市場のダウ平均は189.55ドル高(+0.43%)と続伸。5月消費者物価指数(CPI)の改善で6月連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ休止期待が一段と強まり、買いが先行。中国が景気刺激策を検討しているとの報道も投資家心理を上向かせ、主要株価指数は終日堅調に推移した。ナスダック総合指数も続伸、主要株価指数がそろって上昇した米株市場を受けて、日経平均は312.82円高からスタートすると、寄り付き直後に33478.21円(459.56円高)とこの日の高値を付けた。一方、その後は33500円を前に利益確定売りが上値を抑えたが、大きく崩れることはなく、一進一退が続いている。
暗号資産市場全体の時価総額は1兆603億ドル(Coin Market Cap)と前日から横ばい推移となっている。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は再度右肩上がりに推移して最高値更新を継続、主要取引所の出来高は増加傾向を維持している(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると49.1 %で推移している。
1月25日にZaifに上場したトロンは2月に入って右肩上がりで推移、一時9.9円まで上昇した。3月に入ってからはやや軟調に推移して、3月11日に安値7.4円をつけた。その後、9円台まで値を戻す動きを見せるも、7円台から9円台のレンジでもみ合っていた。ただ、5月13日以降、買い優勢の展開となり23日に高値11円まで上昇、その後は10円台で横ばい推移。6月に入って再度買いが集まり11.7円まで上昇したが、SECの動向などを受けて6月10日には暗号資産市場全体が軟調に推移、トロンも9.4円まで下落した。直近ではやや持ち直しているものの、戻りは鈍い。
トロンは、2017年にTRON Foundationで発行された暗号資産で現在はDAOによる運用に移行している。TRON FoundationはJustin Sunが2017年に立ち上げた非営利組織で、ある。イーサリアムと同様に、スマートコントラクトを利用して独自トークンを発行し、アプリケーション(DApps)の開発が行える。現在は、多くのゲームアプリなどのDAppsがTRXを基盤にして開発・配信されている。トロンでは、ブロックチェーン技術の特性を、デジタルコンテンツを配信する場に活用している。米国の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスUS(Binance.US)は18日、トロンの上場を廃止した。