8月20日のイーサリアムの動向、38万円台で推移

2024.08.20

8月20日8時時点のイーサリアム(ETH)の価格は38万円付近で推移している。

前日19日の米国市場のダウ平均は236.77ドル高の40,896.53ドル、ナスダックは245.05pt高の17,876.77ptで取引を終了した。経済が急速な減速を回避しソフトランディングが可能との期待に買われ、寄り付き後、上昇。加えて、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁やミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、シカゴ連銀のグールズビー総裁が週末のインタビューで、相次いで9月の利下げに前向きな姿勢を示したことも支援し、段階的な利下げ期待に終日買いが先行した。半導体が支援し相場は終盤にかけ上げ幅を拡大した。

暗号資産市場全体の時価総額は2兆1000億ドル(Coin Market Cap)と前日から横ばいで推移している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は過去最高を更新した後は上昇一服感が台頭し、主要取引所の出来高は横ばい推移が続いている(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると56.9%で推移している。

イーサリアムは、1月1日に32万円を付けて2024年をスタート。その後、米国でビットコイン現物ETFが承認されてビットコインが急騰すると、イーサリアムも連れ高となり39万円まで上げ幅を広げた。5月下旬に米国でイーサリアムの現物ETF上場申請に関して、証券取引所側がSECから主要な提出書類を更新するよう突然求められていることが報じられると62万円まで急騰し、その後承認されると高値圏でもみ合う展開となった。ただ、その後はじりじりと上げ幅を縮小すると、7月末から8月初週にかけて全体相場に連れて急落、一時31万円台まで値を下げた。直近は買い戻しが向かっているが、戻りは鈍く38万円付近で推移している。

英金融大手スタンダードチャータード銀行(SCB)は価格予想に関して、2024年末までであれば8,000ドル(約124万円)、25年末までであれば1.4万ドル(約218万円)がターゲットになるとの見方を示している。

そのほか、イーサリアムでは2023年に「上海」アップグレードが実装されて以降、ステーキングコントラクトにロックアップされているETHとステーキング報酬が出金可能となった。上海アップデートから現時点までのネットステーキング量は1379万ETHと増加、出金が1763万ETH、入金が3142万ETH(トークンアンロックスより)となっている。ステーキングのAPRは3.06%で推移。さらに、イーサリアムは「Dencun」アップグレードが実装され、レイヤー2ソリューションが使用するロールアップ技術の通信効率が大幅に向上した。

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