8月30日のビットコインの動向、400万円に復帰
2023.08.30
8月30日11時時点のビットコイン(BTC)の価格は402万円台(Zaif)で推移している。
前日29日の米国株式市場のダウ平均は292.69ドル高(+0.85%)と続伸。中国の大手国有銀行が既存の住宅ローン金利を引き下げ、成長支援策を強化するとの報道を好感し、買いが先行。7月JOLTS求人件数や8月消費者信頼感指数が予想を下回ると追加利上げ観測が後退、長期金利の大幅な低下に伴いハイテクを中心に買われた。ナスダック総合指数は大幅続伸、主要株価指数がそろって上昇した米株市場を横目に、本日の日経平均は上昇スタート後上げ幅を広げる展開となった。
暗号資産市場全体の時価総額は1兆962億ドル(Coin Market Cap)と前日から増加している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は上昇一服感が台頭して下落傾向にあり、主要取引所の出来高は減少を続けている(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると49.8%で推移している。
2023年1月から月足で陽線を4か月続けて形成したビットコインだが、5月は陰線を形成。6月に入ってSECのバイナンスやDefi関連銘柄への規制強化を受けて暗号資産市場全体が軟調に推移した一方で、6月後半には米資産運用大手ブラックロックがビットコインETFを申請したことを皮切りに、複数社が現物型ビットコインETFの上場申請を行い450万円まで急騰した。7月は利食い売りが優勢となり月足で陰線を形成したが、8月現在は売り買いが交錯して上下にひげを伴う陰線を形成している。
本日のビットコインは始値402万円台でスタート、その後は上値の重い展開となっている。前日には、380万円台から400万円まで大きく上昇した。ビットコインETFへの転換をめぐるSECの訴訟で米グレースケールが有利な判決を受けたと報道され、現物ビットコインETF申請承認に期待する動きが再度集まった。また、米雇用指標が市場予想を下回ったことで米長期金利が低下しており、リスク資産として捉えられる側面もあるビットコインには追い風となった可能性がある。