「暗号資産レンディングサービスにも消費税が適用に」
2021.08.12
2021年8月12日 19:20 JST 時点
6月30日、国税庁から「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報)」という表題のレポートが公表された。このレポートはこれまでの国税庁の見解が整理された内容で、今回は、貸し付けた暗号資産に関する内容が新しく盛り込まれた。
ある企業が暗号資産交換業者との間で、暗号資産借取引契約を締結し、保有する暗号資産を貸し付け、契約満了時に貸し付けた通貨が返還され、当該通貨による利用料が支払われたケースで「この場合の消費税の課税関係を教えてください」といったQ&Aが掲載されている。
国税庁は、「利用料を対価とする暗号資産の貸付けには、消費税が課されます。」と回答し、「ご質問の取引は事業者が対価を得て行う「資産の貸付け」に該当します。また、ご質問の取引は、支払手段(暗号資産)の譲渡、利子を対価とする金銭の貸付け及び有価証券の貸付けのほか、消費税法別表第一に掲げる非課税取引のいずれにも該当しません。したがって、利用料を対価とする暗号資産の貸付けは、消費税の課税対象となります。」と詳細が述べられている。つまり消費税が課せられるということである。
貸暗号資産サービス(暗号資産レンディングサービス)を展開している国内の暗号資産交換業者が複数存在することから、国税局はこのようなレポートを出したと思われる。今回のレポートにおいて、暗号資産レンディングサービスを利用した際、利息として支払われる該当暗号資産は、消費税の課税対象となることが明確となった。利用者は暗号資産の売買だけではなく、レンディングサービスも課税の対象であることに気をつけなくてはならない。
参照先:
暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/virtual_currency_faq_03.pdf
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