2月2日のビットコインの動向、FOMC通過も上値は重い
2023.02.02
2月2日14時時点のビットコインの価格は3,070,000円水準(Zaif)で推移している。
1日の米株式市場でダウ平均は6.92ドル高(+0.02%)と小幅続伸。米連邦公開市場委員会(FOMC)を直前に控える中、米1月ISM製造業景気指数の下振れに伴う景気後退懸念で売りが先行。一方、FOMCで予想通り0.25ポイントの利上げが決定された後、パウエル議長が会見でディスインフレの兆候に言及するなどタカ派色を弱めたため、金利ピークアウト期待が台頭。米金利が大幅に低下する中、ドル安を好感した買い戻しも入り、ダウ平均はプラス圏で終了。ナスダック総合指数は+2.00%と大幅続伸。米株高を引き継いで日経平均は106.79円高からスタート。ただ、為替の円高が重しとなる中、27500円水準での戻り待ちの売りも根強く、寄り付き後は心理的な節目を手前に一進一退が続いている。
前日のコインベースは12.35%高。マイクロストラテジーは6.43%高。暗号資産市場全体の時価総額は1兆914億ドル(Coin Market Cap)と前日からやや増加。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は最高値付近で推移しており、マイナーの収益も右肩上がりに回復している。一方、主要取引所の出来高はあまり回復していない(Blockchain.com)。
本日のビットコインは307万円台(Zaif)で推移。始値299万円台でスタート、その後は買い優勢の展開となり高値311万円まで上げ幅を広げた。その後は上値の重い展開となり307万円台で推移している。テクニカル面では、25日移動平均線が200日線を下から上に抜けてゴールデンクロスを形成しているが、RSI(相対力指数)は74でいまだに加熱感が残る水準となっている。昨年9月・11月の高値である320万円付近手前で押し返されており、明確に上抜けることができていない。
FOMCの結果自体は予想通りでサプライズはなく米長期金利が低下、暗号資産にも追い風となったが上げ幅は限定的となっている。パウエル議長は会見で、インフレ率2%の目標を達成するために今後も継続的な利上げが必要とし、あと複数回の利上げを行うことが適切であるとの認識を示した。最新のドット・チャートが示す政策金利の中央値は5.125%であるため、残る3月と5月のFOMCで0.25ptの利上げが合計2回行われる計算になる。また、市場が期待していた利上げ停止の時期についての言及はほとんどなかった。
詳細は本日の「ランチタイムコメント」を参照していただきたいが、今回はFRBと市場との間に存在する大きなギャップは解消されないままに終わった。今晩は米国でアップル、アルファベット、アマゾン・ドットコムの決算が予定されている。増収率の鈍化と今後の低調な見通しが発表されると、投資家心理が大きく悪化する可能性があろう。
※チャートはBTC/JPYの日足、25日MA、100日MA、200日MA
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