2月6日のビットコインの動向、米雇用統計発表後はやや軟調推移
2023.02.06
2月6日14時時点のビットコインの価格は3,020,000円水準(Zaif)で推移している。
3日の米株式市場のダウ平均は127.93ドル安(-0.38%)と続落。1月雇用統計やISM非製造業景況指数の予想を大幅に上回る強い結果を受けて、利上げ長期化懸念が再燃し、売りが先行。一方、景気後退懸念の緩和に伴う買いも見られ、一時上昇に転じる場面もあった。しかし、一部ハイテク企業の冴えない決算や金利高を警戒したハイテクの売りが重しとなり再び下落した。ナスダック総合指数は大幅反落、終盤にかけて下げ幅を拡大して終了した米株市場を横目に、日経平均は前週末比255.20円高の27764.66円と4営業日続伸でスタート。その後は、高値圏でのもみ合い展開が続いている。
前週末のコインベースは8.38%高。マイクロストラテジーは2.52%高。暗号資産市場全体の時価総額は1兆637億ドル(Coin Market Cap)と前週末とほぼ変わらず。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)はピークから上げ幅を縮小している。主要取引所の出来高は前週から横ばい推移が継続している(Blockchain.com)。
本日のビットコインは302万円台(Zaif)で推移。始値304万円台でスタート、その後は安値300万円まで下げ幅を広げたものの、売り一巡後はもみ合い展開が続いている。8日未明から米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がワシントンD.C.経済クラブでインタビューに応じる予定で、FRB高官らの発言に注目が集まっているようだ。本日は様子見ムードも強く、積極的に買い進む動きは限定的である。
3日に発表された米1月雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比51万7000人と前月(+26万人)から大幅に増加し、市場予想(+19万人)を大きく上振れた。また、失業率は3.4%と市場予想(3.6%)に反し、53年ぶりの水準に低下したようだ。ただ、平均時給は前年比+4.4%と前月(+4.8%)から鈍化、前月比でも+0.3%と前月(+0.4%)から鈍化した。雇用市場の力強さも維持されたため、労働力の需要は引き続き供給を上回り、賃金の強い伸び継続とさらなるインフレ高進につながる恐れも出てきているようだ。
前週2日には、「国際通貨基金(IMF)が、世界の中央銀行は金利をより高く長期にわたり維持しなければならない可能性が高いことを金融市場に明確に示す必要があるとの見解を発表した。」とロイターが報じている。「早すぎる緩和は、経済活動が回復した後にインフレが急上昇し、各国が一段のショックによる影響を受けやすくなり、インフレ期待を抑制できないリスクをもたらす」としている。今後も雇用統計及びインフレ指標の結果には従来通り警戒して相場を見守る必要があろう。再度物価が上昇していった場合のシナリオも想定しておきたいところだ。今週は金曜深夜にミシガン大学消費者信頼感指数が発表される。
※チャートはBTC/JPYの日足、25日MA、100日MA、200日MA
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