概要

Astar Networkは、Web 3.0エコシステムの分散型アプリケーション（dApps）を構築するためのスマートコントラクトプラットフォームである。同ネットワークは、Ethereum Virtual Machine（EVM）とWebAssembly（WASM）に対応しており、さらにEVMとWASMを繋ぐクロス仮想マシン（XVM）と、異なるコンセンサスモデルを持つブロックチェーンネットワーク間の通信を可能にするメッセージングプロトコルであるクロスコンセンサスメッセージング（XCM）によって開発者の制限を取り除いている。

PlasmaやzkRollupなどのレイヤー2技術を利用することで、低コストでスケーラブルなプラットフォームを実現している。Astar Networkは現在、Polkadotの有力なパラチェーンの一つであり、ブロックチェーンネットワークをシームレスに連携して運用できるようにするためのシャード型プロトコルであるPolkadotと互換性を持つことで、高い相互運用性を実現している。

プロジェクトのネイティブトークンであるASTRは、ネットワークフィー、ステーキング、dApp Staking等の用途に使用されている。dApp StakingはAstar Network独自のコンセプトで、Astarトークン保有者はAstarトークンをステーキングすることで、自分の好きなdAppへの支持を示すことができ、エコシステムの成長に貢献するだけでなく、ブロック報酬を通じてAstarトークンを獲得することができる。さらに、dApp開発者は自分のdAppにステーキングされた金額に応じて報酬を受け取ることができる。

歴史

2019年1月、Stake Technologiesの渡辺創太氏によってAstar Networkの前身であるPlasm Networkがシンガポールに設立された。Plasm Networkは2020年5月にメインネットをローンチした後、Plasm Network上に構築された「ロックドロップ」というアプリケーションを通じてトークン配布が実施された。ロックドロップは、暗号資産を一定期間スマートコントラクト上にロックさせることで機会損失を発生させ、その損失をもとに別のプラットフォーム上にトークンを発行する分散型アプリケーションで、透明性、公平性の高いトークン配布が可能であるとして使用された。

2021年6月にAstar Networkにリブランディングされ、同年12月、Polkadotのパラチェーンオークションで1000万DOT（時価425億円相当）を集め勝利し、Acala、Moonbeamに続き、三番目にパラチェーンの枠を獲得した。
その翌月の2022年1月、メインネットが公開された。

主な投資家

Astarは、Binance Labs、Coinbase Ventures、Polychain Capital、Crypto.com Capitalをはじめとする数多くのベンチャーキャピタルやPolkadot創設者のGabin Woodや本田圭佑氏といった業界の著名人等のエンジェル投資家から投資を受けており、その額は2022年3月時点で合計33百万ドルに達している

Astar Networkエコシステム
https://docs.astar.network/docs/ecosystem/

出典：
https://docs.astar.network/docs/ecosystem/

参考文献：
https://messari.io/asset/astar/profile
https://www.coingecko.com/en/coins/astar
https://medium.com/astar-network/building-a-multichain-network-with-xvm-4e905e93cd7e
https://astar.network/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000042587.html
https://twitter.com/Polkadot/status/1466431277410754562
https://polkadot.js.org/apps/?rpc=wss%3A%2F%2Frpc.polkadot.io#/parachains/crowdloan
https://twitter.com/AstarNetwork/status/1483069778134814727