5月10日のトロンの動向、9円台で横ばい推移継続

2023.05.10

5月10日14時時点のトロン(TRX)の価格は9.4円水準(Zaif)で推移している。

暗号資産市場全体の時価総額は1兆1418億ドル(Coin Market Cap)と前日からほぼ横ばいで推移している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は下落に転じており、主要取引所の出来高も減少している(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると48.3%で横ばい推移を継続。

1月25日にZaifに上場したトロンは2月に入って右肩上がりで推移、一時9.9円まで上昇した。3月に入ってからはやや軟調に推移して、3月11日に安値7.4円をつけた。その後、9円台まで値を戻す動きを見せるも、7円台から9円台のレンジでもみ合っている。個別材料は見当たらないが、5月6日に高値11円を一時的につけて長い上髭を形成した。

米国の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスUS(Binance.US)は12日、トロンの上場廃止を発表した。18日に上場廃止となった。米証券取引委員会(SEC)が3月に未登録証券を提供・販売したとしてトロンの創設者であるJustin Sun氏に対して訴訟を起こしていた。サン氏がTRXの市場における取引量を見かけ上増加させるために、ウォッシュトレードを行ったとも申し立てていた。これが直接的な上場廃止の原因となったかは不明だが、SECの姿勢は他の暗号資産にも影響を及ぼす可能性があるため、引き続き注目が集まるだろう。

トロンは、2017年にTRON Foundationで発行された暗号資産で現在はDAOによる運用に移行している。TRON FoundationはJustin Sunが2017年に立ち上げた非営利組織で、同氏はフォーブス社が選ぶ「Forbe30 under 30」で「30歳以下の中国の起業家30人」にも選出されたことがある。イーサリアムと同様に、スマートコントラクトを利用して独自トークンを発行し、アプリケーション(DApps)の開発が行える。現在は、多くのゲームアプリなどのDAppsがTRXを基盤にして開発・配信されている。トロンでは、ブロックチェーン技術の特性を、デジタルコンテンツを配信する場に活用している。

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