5月22日のイーサリアムの動向、上海アップデート以降のネットステーキング量は158万ETH増
2023.05.22
5月22日14時時点のイーサリアム(ETH)の価格は24.8万円水準(Zaif)で推移している。
前週末19日の米国株式市場のダウ平均は109.28ドル安(-0.33%)と反落。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が追加利上げに慎重な考えを示し、6月連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測が後退した。ただ、債務上限の交渉が中断されたことが報じられると先行き警戒感が再燃し売りに転じた。さらに、一部報道を受けて地銀経営不安の再燃も重しになった。ナスダック総合指数も反落、主要株価指数がそろって下落した米株市場を横目に、22日の日経平均は前週末比72.64円安の30735.71円と反落でスタート。その後はプラス圏に浮上してもみ合い展開となったが、後場からは買い優勢の展開となり上げ幅を広げた。
暗号資産市場全体の時価総額は1兆1163億ドル(Coin Market Cap)と前日からやや減少している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は上昇一服感が台頭しているものの引き続き高水準で推移、主要取引所の出来高は減少している(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると47.87%で推移している。
イーサリアムは、2023年1月から4か月続けて陽線を形成した。2023年に入ってから右肩上がりで上昇しており、3月中旬に一旦上げ幅を縮小して18万円台まで下落したが、その後再び切り返して4月17日に年初来高値28万円をつけた。4月末にかけて下落したものの、直近下げ渋った後は25万円付近で横ばい推移が続いている。イーサリアムでは「上海」アップグレードが実装されて以降、ステーキングコントラクトにロックアップされているETHとステーキング報酬が出金可能となった。
上海アップデートから現時点までのイーサリアム(ETH)のネットステーキング量は、158万ETHで、出金が279万ETH、入金が438万ETH(トークンアンロックスより)となっている。前日のネットステーキング量は、14.5万ETHで、出金が3000ETH、入金が14.8万ETHとなっており、新規にステーキングを実施するユーザーが増加している。ステーキングのAPRは8.98%で推移。今後徐々にETHが市場に放出される可能性があるため、Glassnode やNansenなどのデーターサイトを引き続き確認して状況を見守っていきたい。