6月7日のイーサリアムの動向、59万円付近で推移
2024.06.07
6月7日8時時点のイーサリアム(ETH)の価格は59万円台で推移している。
前日6日の米国市場のダウ平均は78.84ドル高(+0.20%)と続伸。週次新規失業保険申請件数が予想を上回ったため利下げ期待を受けた買いが続いた。雇用統計の発表を控え、警戒感に利益確定売りが上値を抑制したがダウは底堅く推移した。ナスダックはエヌビディアが伸び悩み重しとなり、終日軟調に推移、まちまちで終了した。
暗号資産市場全体の時価総額は2兆6200億ドル(Coin Market Cap)と前日から横ばいで推移している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は下落に転じているなか、主要取引所の出来高は減少傾向にある(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると54.6%で推移している。
イーサリアムは、1月1日に32万円を付けて2024年をスタート。その後、米国でビットコイン現物ETFが承認されてビットコインが急騰すると、イーサリアムも連れ高となり39万円まで上げ幅を広げた。3月には60万円に到達して史上最高値を更新した。ただ、3月中旬から上げ幅を縮小して、5月には50万円を割って直近は43万円まで下落していた。ただ、5月下旬に米国でイーサリアムの現物ETF上場申請に関して、証券取引所側がSECから主要な提出書類を更新するよう突然求められていることが報じられると59万円まで急騰し、その後承認されると高値圏でもみ合う展開となった。
英金融大手スタンダードチャータード銀行(SCB)は価格予想に関して、2024年末までであれば8,000ドル(約124万円)、25年末までであれば1.4万ドル(約218万円)がターゲットになるとの見方を示している。
そのほか、イーサリアムでは2023年に「上海」アップグレードが実装されて以降、ステーキングコントラクトにロックアップされているETHとステーキング報酬が出金可能となった。上海アップデートから現時点までのネットステーキング量は1264万ETHと増加、出金が1501万ETH、入金が2765万ETH(トークンアンロックスより)となっている。ステーキングのAPRは3.57%で推移。さらに、イーサリアムは「Dencun」アップグレードが実装され、レイヤー2ソリューションが使用するロールアップ技術の通信効率が大幅に向上した。