6月30日のコスモスの動向、1200円台で推移

2023.06.30

6月30日11時時点のコスモス(ATOM)の価格は1230円水準(Zaif)で推移している。

前日29日の米国株式市場のダウ平均は269.76ドル高(+0.80%)と反発。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がスペイン中銀で行った講演でも少なくとも年内2回の利上げが必要となる可能性に言及し、金利先高観が重荷として働いた。一方、1-3月期国内総生産(GDP)や個人消費の確定値が予想を上回ったほか、FRBのストレステストを全対象銀行が通過し金融セクターが買われたことでダウ平均は終日堅調に推移した。他方、長期金利の上昇でナスダック総合指数は小幅安。まちまちとなった米株市場を横目に、今日の東京株式市場は売りが先行した。ナスダックが小幅だが下落したことが東京市場でハイテク株などの株価の重しとなった。また、本日も米国で重要経済指標が発表されることから、これらを見極めたいとして積極的な買いを手控える向きもある。

暗号資産市場全体の時価総額は1兆1751億ドル(Coin Market Cap)と横ばい推移を継続している。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)はこう着感の強い動きとなるなか、主要取引所の上昇一服感が台頭して減少に転じている(Blockchain.com)。ビットコイン(BTC)のドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額の割当)は、TradingViewのデータによると52.0%で推移している。

2023年に入り、暗号資産市場の盛り上がりとともに2月初旬にかけてATOMも上げ幅を広げた。2月末から3月初週にかけて全体相場と同様に売り優勢の展開となり1300円まで値を下げた。その後は1300円台から1700円台の範囲内でもみ合う展開となっていた。ただ、6月に入り、米証券取引委員会(SEC)がバイナンスとCEOのCZを提訴したことを受けて暗号資産投資家心理が悪化した。また、BNBやソラナ(SOL)、ポリゴン(MATIC)のほか、コスモス(ATOM)も有価証券に該当すると判断されて1000円台まで急落。その後は買い戻しが広がっているが、戻りは限定的となっている。直近では、1200円台で推移している。

コスモスは、レイヤー1のブロックチェーンでネイティブトークン「ATOM」を持つPoS銘柄である。TCP/IPをモデルとした相互運用性プロトコルであるIBCを介して通信し、安全なデータと価値の移転を行うソブリンブロックチェーンのエコシステムである。2023年3月15日にLambdaアップグレードが完了した。ATOMステーカーはコンシューマーチェーンが生成したトークンや手数料の一部をステーキング報酬として享受することができるようになる。

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