イーサリアム最後のテストネットで「The Merge」の実装を完了

暗号資産イーサリアム（ETH）のテストネット「Goerli」は11日、大型アップグレード「The Merge」の実装を完了した。

今回の動きは、メインネットのThe Merge実装前の最終ステップで、テストネット上でプルーフ・オブ・ワーク（PoW）からプルーフ・オブ・ステーク（PoS）に移行することを確認するものである。The Mergeの実装により、開発者及び投資家はイーサリアムネットワークのエネルギー効率と利用コストが大幅に向上することを期待しており、暗号資産市場では最大の注目が集まっている。Goerliでの実装が完了したことで、9月頃に予定されたメインネットでのThe Merge実装が行われる可能性がある。

直近では、6月9日にテストネット「Ropsten」で、7月7日に「Sepolia」で同様のプロセスを完了していた。イーサリアムの創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は過去に「テストネットでThe Mergeが仮に数時間程度稼働しても、数週間後に長期的な問題が浮上する可能性もある」とコメントしており、引き続きThe Merge実装後のテストネットの動向を見守る必要がある。

また、Ethereumコア開発者は、The Mergeがメインネットで実施される暫定的な日付について議論している。The Mergeの実装は、「Bellatrix」と「Paris」という2つのアップグレード期間を経て完成するようで、Bellatrixのアップグレードは9月6日を、Parisのアップグレードは9月15日を目指すとされている。Parisは、ネットワークのハッシュレートに関係するTTD（Total Terminal Difficulty）が一定に達すると発生するようで、現在彼らがターゲットとしたいTTDは「58750000000000000」と明らかにしている。

今後の日付は決定的なものではなく、数日、数週間のうちに微調整される可能性がある。また、ブロックタイムやハッシュレートの変動により、いくつかの日付が変更される可能性もある。そのほか、イーサリアム財団が8月23日にクライアントソフトウェアのデータ内容をブログポストで公開するようだ。イーサリアムの大型アップデートに関する動向には引き続き注目しておきたい。

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