金融庁、税制改正要望項目の報告書を公開

2021.09.02

2021年9月1日 18:30 JST 時点

金融庁は、8月31日、「令和4年度税制改正要望項目」と題する報告書を公開した。金融商品の損益通算の適用範囲をデリバティブまで拡大することなどに言及している。

現状では、上場株式・公募株式投信、特定公社債・公募公社債投信では損益通算が認められているが、暗号資産やFXなどを含めたデリバティブ取引は認められていない。一方、証券・金融、商品を一括して取り扱う総合取引所が2020年7月に実現した事を踏まえて、投資家が多様な金融商品に投資しやすい環境の整備を図り、家計による成長資金の供給拡大等を促進する観点から、金融商品に係る損益通算範囲をデリバティブ取引・預貯金等にまで拡大することを要望している。

今回の税制改正要望項目の報告書のなかでは、ヘッジニーズや価格・取引の透明性等を踏まえて、まずは有価証券市場デリバティブを対象範囲に追加し、執行面の課題等を踏まえ、段階的に拡大を検討していくとしている。

なお、今回公開された資料中の図に「暗号資産」が含まれていることから、将来的には暗号資産も損益通算の対象として適用される可能性が考えられる。

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