野村のデジタル資産子会社Laser Digital、Orderly Networkに出資

暗号資産（仮想通貨）NEARプロトコルのブロックチェーンを基盤とするDeFi（分散型金融）プロジェクト「Orderly Network」は1日、野村ホールディングスのデジタル資産子会社Laser Digitalから出資を受けたと発表した。この取引は、Laser Digitalが9月に設立されて以来、初めて公に発表した暗号資産投資となる。

今回の資金は、Pantera Capital、Dragonfly Capital、Sequoia Chinaなどの大手VCが主導する2000万ドルの資金調達ラウンドに追加される形となっている。Laser Digitalの投資規模は明らかになってないが、Orderly Networkは将来発行するトークンを販売する「SAFT」の契約で資金を調達した。共同創業者のRan Yi氏は暗号資産メディアThe Blockに対して、「評価額は2億ドルで、シードラウンドで達成した評価額と同じである。」と述べている。また、ネイティブトークンを来年にローンチする予定であるとも明かした。

Orderly NetworkはLaser Digitalから手に入れた資本で、プロダクト設計や開発の機能拡大するために、現在の約40人から今年末までに約50人にチームサイズを増やす計画だという。Laser Digitalのベンチャー部門の責任者Olivier Dang氏は、「Laser Digital Venturesは、デジタル資産のエコシステムにおいて最も革新的なビジネスに投資している。Orderlyは、高い流動性と高いスループットとレート制限に対応できるオーダーブックマッチングエンジンへのアクセスを提供する独自のポジションを持つことから、最初の投資先の1つとした。」と述べている。

Orderly Networkは、DEX（分散型取引所）向けのパーミッションレスなプロトコルを開発している。dApps向けの流動性レイヤーを構築することをミッションにしており、10月にNEARブロックチェーン上でメインネットを立ち上げた。分散型取引所WOOFi DEXにOrderlyのオーダーブックインフラを搭載し、プロトレーダーが高い流動性にアクセスできるようにした。 Laser Digitalは、野村ホールディングスがスイスに設立した。同社は、野村の機関投資家向けビジネスとグローバルな顧客基盤を基盤に、デジタル・アセットの分野で顧客に新しい価値を提供する。まずは、VCを中心に取り組み、DeFi（分散型金融）、CeFi（中央集権型金融）、Web3やブロックチェーン・インフラなどデジタル・エコシステムを提供する企業に投資していくと明らかにしていた。

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