バイナンス、PoRシステムをリリース
2022.11.28
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは25日、資産証明PoR(Proof of Reserves)システムをリリースすると発表した。
まず、ビットコイン(BTC)の保有証明から始め、今後数週間で他のトークンを追加するようだ。ユーザーは、バイナンスにログインすることでビットコインのPoRのページを閲覧できるという。今回の発表とともに、ビットコインについては最初の保有状況を公開、ユーザー資産の正味残高を上回る資金を有しておりビットコインに対する資金の保有割合は101%だった。今後2週間で次の確認を行うようで、新しいトークンも追加していく。また、PoRの結果を第三者に監査してもらうことも計画しており、ユーザーのプライバシーを高めるために「ZK-SNARK」という暗号化技術も実装する計画を明らかにした。
Proof of Reserves(PoR)とは、取引所に入金されたユーザーの資産を1:1でカバーする資金といくらかの準備金を有していることを証拠・証明することである。これにより、ユーザーは自身が保有する残高が実際の資産に裏付けられていることを確認できるようになる。
FTXが破綻を受けて取引所の資産証明が注目され始めた。大手暗号資産取引所であるBitMEXやクラーケン、コインベースなどもPoRに関する声明を発表している。CEX(中央集権的取引所)がPoRを行わない場合、ユーザーからの信頼性は低下する可能性があるだろう。また、日本国内の取引所は厳正な規制の下顧客資産が管理されているが、今後は世界的に暗号資産取引所の安全性が重要視されていく可能性がありそうだ。
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