レンディング大手BlockFi、チャプター11の適用を申請

暗号資産（仮想通貨）レンディングサービス企業BlockFiは28日、米連邦破産法11条（チャプターイレブン）にもとづいた破産申請を行ったと発表した。「Wall Street Journal」が15日に、複数の情報筋の話として「BlockFiが破産申請の準備をしている」と報じていたが、今回の公式発表でBlockFiの破産が明らかになった。バミューダにある関連会社も同様に清算を申請した。

チャプターイレブンは、企業が経営再建を希望あるいは期待する場合に申請され、経営を継続しながら負債の削減などを実施して企業再建を行うものである。同社は、チャプターイレブンの破産申請を行い、顧客や利害関係者のための価値を最大化できるように包括的な再建に取り組み、再度、事業安定化を目指すと説明しているようだ。

同社は、再建の一環としてFTXおよび関連企業体を含む取引先がBlockFiに対して負っているすべての債務の回収に注力する。FTXの破綻とそれに伴う破産手続きは現在進行形で進んでいるため、FTXからの債務回収が遅れることを予想しているという。今後は、人員のリストラを進め、当面は業務を継続していくようだ。プレスリリースによると、約2億5700万ドルの手元資金を保有しているため、再建手続き中の特定の業務を支えるのに十分な流動性が確保される見込みとしている。

今回、大手暗号資産取引所FTXの破綻がBlockFiの破産へとつながった。FTXの負債総額は数兆円に上る可能性があり、FTX破綻の影響は他の企業やプロジェクトへと波及している。BlockFi以外にも、時間経過とともに関連企業における多くの問題が表面化する可能性があるだろう。国内においては、FTX Japanがシステムの復旧やユーザー保護に向けて動いているが、チャプター11が同社にどのように影響するか詳細にわかっていない。また、FTX Japanは今年中に顧客資産を出金することを目指しているが、不透明感は拭えていない。引き続き、FTX関連の動向には最大の注目が集まるだろう。

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