3月2日のビットコインの動向、金利高受けて上値は重い
2023.03.02
3月2日14時時点のビットコインの価格は3,200,000円水準(Zaif)で推移している。
1日の米株式市場でダウ平均は5.14ドル高(+0.01%)と小反発。一部小売り企業の低調な決算を失望した売りが先行。2月ISM製造業景況指数の支払い価格の上昇や米連邦準備制度理事会(FRB)高官のタカ派発言を受けた長期金利の上昇も売り圧力となった。ただ、ダウ平均は月初に伴う新規買いを支えに小幅ながらプラス圏を回復。他方、金利高が重しでナスダック総合指数は-0.66%と続落。一方、日経平均は48.29円高からスタートすると、朝方に一時27617.80円まで上昇。時間外取引のナスダック100先物が強含みで推移していたことや為替の円安が支援した。ただ、午前中ごろから下落に転換。27500円割れからの押し目買いで現在は前日終値付近での推移となっている。
前日のコインベースは0.25%安、マイクロストラテジーは1.66%安。暗号資産市場全体の時価総額は1兆727億ドル(Coin Market Cap)と前日からほぼ変わらず。ビットコインのハッシュレート(採掘速度)はこう着感の強い展開となり、主要取引所の出来高は引き続き右肩下がりに推移している(Blockchain.com)。
本日のビットコインは始値321万円台でスタート、その後は高値323万円、安値317万円と小幅なレンジでこう着感の強い展開となっている。前日の米国市場では、米10年債利回りが昨年11月以来となる4%まで一時上昇したことを嫌気し売りが優勢となった。この流れを横目に、リスク資産であるビットコインを積極的に買い進む動きは限定的となっている。
前日の米長期金利の上昇の背景としては、ドイツの消費者物価指数(CPI)の前年比の伸びが予想に反して前月から加速したことに加え、米連邦準備制度理事会(FRB)高官からタカ派発言が相次いだことが挙げられる。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は利上げ幅の再加速に含みを持たせ、アトランタ連銀のボスティック総裁は政策金利を5.00-5.25%に引き上げた後は、2024年もしばらくその水準で維持する必要性について言及していた。
今後も、今週末の米2月ISM非製造業(サービス業)景況指数、来週のパウエルFRB議長の上院議会での証言、来週末の米2月雇用統計と、金利動向に大きな影響を与えそうなイベントが多く控える。昨日一時4%を超えた米10年債利回りの一段高が警戒される中、引き続き、ビットコイン個別のポジティブな材料が出てくるか注目しておきたい。
※チャートはBTC/JPYの日足、50日MA、100日MA、200日MA
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