9月下旬までのイーサリアムの動向、「The Merge」で思惑先行か

2022.08.22

8月22日10時時点のイーサリアムの価格は230,000円水準(Zaif)で推移している。ビットコイン同様、イベント通過後の米株高を材料に買戻し優勢の地合いとなっている。

イーサリアムは、9月15日実行予定の「The Merge(マージ)」が意識されてか、他の暗号資産と比べると相対的に強い。6月19日の年初来安値121,000円(Zaif)からの上昇率は、一時100%超と上昇率が際立っている。

「The Merge」は、イーサリアムを現行のコンセンサスアルゴリズムであるプルーフ・オブ・ワーク(PoW)から、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)に移行させることである。既にPoSのビーコンチェーン(今行われている次世代プロジェクト「イーサリアム2.0」のメインブロックチェーン)が稼働しており、現行のイーサリアムの実行レイヤーをビーコンチェーンの「コンセンサスレイヤー」に展開させる。

米金融情勢をにらんだ展開から、リスク資産である株の反発は一服となっている。ビットコインも引きずられており、週末の暗号資産全体の時価総額は一時、1兆ドルを割り込んだ(Coin Market Cap)。

イーサリアムは6月中旬の急落前の水準まで値を戻しており、他の暗号資産と比べても反発は強い。23万円水準に位置していた100日移動平均線(MA)を上回っており、足元、200日MAを意識した展開か。「The Merge」の9月中旬までは、思惑先行で、相対的に他の暗号資産よりもしっかりとした地合いを想定する。

※チャートはETH/JPYの日足と100日MA、200日MA

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