2月17日のビットコインの動向、急騰後は売り優勢の展開に

2月17日14時時点のビットコインの価格は3,200,000円水準（Zaif）で推移している。

16日の米株式市場でダウ平均は431.20ドル安（-1.26％）と大幅反落。米週次失業保険申請件数が減少したほか、米1月卸売物価指数（PPI）が予想を上回ったため、利上げ長期化を警戒した売りが先行。一時下げ渋ったが、米連邦準備制度理事会（FRB）高官らのタカ派発言を受けて、利上げ幅が再び0.5ptまで拡大されるリスクが意識される中、引けにかけては再び売りが加速した。ナスダック総合指数は-1.77％と4日ぶり大幅反落。米株安を引き継いで日経平均は211.84円安からスタート。一方、為替の円安が一段と進んだことを追い風に27500円付近では押し目買いが入っている。

前日のコインベースは5.41%安、マイクロストラテジーは4.82%安と大幅に下落した。暗号資産市場全体の時価総額は1兆888億ドル（Coin Market Cap）とやや減少している。ビットコインのハッシュレート（採掘速度）は最高値を更新して上昇を継続しているほか、主要取引所の出来高も16日時点で反発している（Blockchain.com）。

本日のビットコインは始値327万円台でスタート、その後は売り優勢の展開となり安値313万円まで値を下げた。ただ、買戻しも優勢で320万円付近でこう着感の強い展開が続いている。上下に髭を伴う陰線を形成しており、売り買いが交錯している印象。1月の米生産者物価指数（PPI）が市場予想を上回り米長期金利が一段と上昇する中、ビットコインは昨年8月高値及び長いレンジの上限となる338万円台をつけたものの、目標達成感から反落。今朝方に24,000ドル水準を割り込んでいるが、昨年からの長いレンジの上限を明確に上抜けられるか引き続き注目しておきたい。

前日に発表された米1月卸売物価指数（PPI）は、前年比+6.0％と12月（+6.5％）から鈍化したものの、市場予想（+5.4％）を大きく上回った。前月比も+0.7％と予想（+0.4％）を大幅に上振れ、12月（-0.2％）から加速に転じた。食品・エネルギーを除くコア指数でも前年比+5.4％と12月（+5.8％）から鈍化したが、予想（+4.9％）は大きく超過。前月比も+0.5％と予想（+0.3％）および12月（+0.3％）を上回った。

また、米クリーブランド連銀のメスター総裁や米セントルイス連銀・ブラード総裁は再度タカ派的な姿勢を示した。今週の経済指標の発表を受けて利上げ長期化懸念は一段と強まる形となった。CPIより先行性の高いPPIの大幅な上振れは特に印象が良くなく、株式市場及び暗号資産市場の投資家心理の重しとして長く働きそうだ。

※チャートはBTC/JPYの日足、50日MA、100日MA、200日MA

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